コンテンツへスキップ
農薬について

農薬について

梅の木は小さな苗を植えてから、
何年もかかって一人前の樹となります。
無農薬でも栽培はできますが、
梅の樹と共に暮らしていくためには、
その年々適切な処置が必要です。

てんとう虫

農園の防除暦

散布回数はもちろんですが、
どんな種類の農薬を、どれくらいの量、
どんな方法で、いつ散布したのかも重要です。
実際の農園の取り組みを、ありのまま
皆さんに伝えたいと考えています。

梅の種は土に還る

肥料について

「樹の生長」と「実の生育」に合わせ
土にも負担がかからないように、
良質の肥料を少しずつ与えてやります。

草と共生

除草剤について

現在、農園では除草剤は使用していません。
草を根こそぎ無くしてしまうのではなく
草を上手く利用し、畑の生態系を保ちながら
草と共生する道を選びました。

梅の樹

Our Story

農園について

和歌山県南部の太平洋を見渡せる
小高い丘の上で、梅と暮らしています。

梅の花

園主コラム

梅栽培を長年続けながら、
園主が日々思っていることを
つづりました。

なぜ薬剤は必要なのか?

3月末~4月は、梅の薬剤(農薬)散布の時期です。
梅の木もいろいろな病気にかかったり、虫にいじめられたりします。
ですから木の健康を守るため、最低限の予防が必要となります。
人間で言えば、予防注射をしたり、虫除けスプレーを使うのと似ています。

山の尾根にある月向農園は、乾燥気味なのでカビの病気にかかりにくいのです。
園の一部を除いて、周辺の農地から隔離しているため、外部からの農薬の飛来も、
ほとんどありません。これらは、園の立地条件のおかげです。

最近、市販されている農産物の中には
「殺虫剤1回、殺菌剤2回」などのように
「農薬の使用回数を明記したもの」を見かけるようになりました。

農家同士でも 「今年は何回消毒(農薬散布)した?」
「うちは、5回やったで。」 「へ~!少ないな~!!」
こんな調子で、常に「散布回数」が話題になります。
でも、この回数が少なければ 安全というわけではないのです。

回数はもちろんですが、どんな種類の農薬を、どれくらいの量、
どんな方法で、いつ散布したのかも重要なんですよ!

例えば・・・「使用する農薬の種類」(どんな成分から出来ているのか?その性質など)によって安全度が大きく異なります。
農薬は水で薄めて散布されるため「薄める濃度」によって使用量が異なってきます。
そして「散布する方法」(スピードスプレヤー・手散布・スプリンクラー)によっても使用量が大きく違ってきます。
「使用時期」では、散布~収穫までの期間が短い場合、残留農薬の危険性も出てきます。

でも、これだけの情報を皆さんが「正確に知る」のは、とても難しい事です。
私は園主として、実際の農園の取り組みを、ありのまま皆さんに伝えて行きたいと考えています。
野菜などと違い梅の木は、小さな苗を植えてから、何年もかかって一人前の樹となります。
無農薬でも栽培はできますが、25年以上、梅の樹と共に暮らしていくためには、人間と同じようにその年々適切な処置が必要なのです。

散布の方法

スピードスプレイヤー

スピードスプレイヤー(園地約7割の梅樹の主治医)

この赤い車が、薬剤散布用のSS君(スピードスプレヤー)。
農園の「走る!お医者さん」です。霧状のとても細かい噴霧が作れるので、使用する薬剤量が少なくて済みます。

手散布

手散布(残り3割は体力勝負!)

SSくん(スピードスプレイヤー)が入れない斜面の畑では、こんなふうに手作業で薬剤散布をします。 急斜面の梅畑を、ホースを引っ張りながら、樹から樹へ移動するのは、はっきり言って体力勝負! 時々、草に足をとられ、滑って転ぶことも・・・ア痛テテ・・・ちなみに造成前の昔の梅畑は、すべて「手散布」でした。

テントウムシ

「似てるよね~?やっぱり似てる!」テントウムシを見ると、いつもそう思うのです。テントウムシは害虫を食べる益虫です。 そして我が家にも、梅の木を病害虫から守るSSくんがいます。

早朝に出陣!

気合を入れ、5時に目覚ましを合わせたけれど、いざ起きてみると外はまだ真っ黒・・・ 待つこと30分(じつは寝てただけ)5時半に出動です!朝夕の風の弱い時間帯がねらい目なのです。

梅の病気と害虫

カイヨウ病

カイヨウ病

「この黒い点は、なに?」はい、これがカイヨウ病です。
カイヨウ病にかかった梅の実には、画像のように、胃潰瘍のような病班が出ます。
一般的には、ボルドー剤の他に、抗生物質を使ってこの病気を防ぎますが、
月向農園では、抗生物質を一切使用しません。
そのため、カイヨウ病の発生は、ある程度、覚悟しなくてはなりません。

ウドンコ病

ウドンコ病

ウドンコ病にかかった梅の実は、表面に白い粉が噴き、
放っておくと、その部分が、しこりの様に固くなります。
春先から雨が少ない年は、ウドンコ病が多発します。
月向農園の梅畑のように、標高が高く乾燥気味の園地に発生しやすい病気です。

スス病

スス病

スス病にかかった梅の実には、ススのような黒い模様がつきます。
スス病はカビの一種で、雨天が続くと発生します。
梅雨の時期に、身の回りがカビっぽくなるのと一緒です。
この病気を防ぐため、一般的には収穫直前や収穫中に農薬を散布するのですが
「食べる人」のことを考えると、僕にはこの時期の散布はできません。
スス病は、梅の品質には まったく影響ないのですが、外見は お世辞にも綺麗とは言えません。
そして梅干に漬けても、残念ながら、この黒っぽいシミが消えることはありません。

アブラムシ

アブラムシ

アブラムシが付いた葉先は、チリチリになってきます。
放っておくと葉が十分開かず、樹勢まで弱くなります。
枝の先端部に生長点があり、栄養分がたっぷり支給されています。
問題は、この栄養分を狙って、アブラムシが集まってくることです。
私は「来るな!」と いつも脅かしているんですが、きっと美味しいんでしょうね。

スカシバコンで願いを

コスカシバ

「願いがかないますように」おみくじを枝に結んで・・・じゃなかった、
これは梅の幹や枝に侵入して木を枯らす害虫コスカシバの繁殖を抑えるフェロモン剤なのです。
オスがこのフェロモン剤に惑わされて、メスの居場所がわからなくなるというものです。
もちろん、これは有機農産物に使用可能な剤ですよ。
以前は食害のある部位に、殺虫剤を塗っていたのですが、
害虫より先に栽培家のほうが、殺虫剤の匂いでクラクラしてました。
一本の樹に一個。「コスカシバが増えませんように」と、願いをかけます。

【 Our Story Menu 】

梅の樹

農園について

和歌山県南部の太平洋を見渡せる小高い丘の上で、梅と暮らしています。「農園からの風が届きますように」

農薬について

農薬について

梅の木は小さな苗を植えてから、何年もかかって一人前の樹となります。その年々適切な処置が必要です。

てんとう虫

農園の防除暦

散布回数はもちろんですが、どんな種類の農薬を、どれくらいの量、どんな方法で、いつ散布したのかも重要。

梅の種は土に還る

肥料について

「樹の生長」と「実の生育」に合わせ土にも負担がかからないように、良質の肥料を少しずつ与えてやります。

草と共生

除草剤について

農園では除草剤を使用していません。草を上手く利用し、畑の生態系を保ちながら草と共生する道を選びました。

梅の花

園主コラム

梅栽培を長年続けながら、園主が日々思っていることをつづりました。