梅の一年

梅の子育て日記赤ちゃん誕生

花の終った梅の樹には、たくさんのちいさな生命が宿ります。

梅の花

風が吹くたび、散ってゆく花びら。地上に舞い降り、最後の輝きを放ちます。

梅の花のあと

花びらの赤い模様は、雨のいたずら。「ガクの色」で、こんなふうに赤く染まるのです。

梅の花びら

受粉を手伝ってくれたハチ達が、養蜂家の元へ返る日。
巣箱を車に積み込み「お~重い!」 次はどこへ行くのかな?元気でね p(^^)P

巣箱バイバイ

「白い花が終わると、赤い花が咲く?」 そんな上手い話はないですが、
樹に残った、赤いガクに光が当たると 紅い花が咲いているように見えるのです。

赤い花?

2月下旬~3月上旬。日中気温17度。 暖かい春風に目を覚ました梅の樹たち。

梅のその後

「ニョキニョキ 竹の子みたい!」 花の付け根には「葉になる小さな芽」が見えています。

小さな芽

3月中~下旬。ガクの中をよく見ると・・・わかりますか?
恥ずかしそうに顔をのぞかせている、梅の実が。

梅の子供達

まだ、ガクやオシベをつけたまま。本当の赤ちゃんですね!
あと10日程すると、この赤いマントを脱いで独り立ちするのです。

赤いマント

やにこ~(とても)小さい梅の赤ちゃん。

梅の赤ちゃん
梅の子育て日記葉っぱの神秘

冬の間、眠っているかの様に見えた梅の木々に、確かな 生命の息吹・・・

梅の花

枝々では「葉」になるちいさな芽が、元気に伸びをはじめました。

梅の芽

赤い衣(ガク)の中で、出番を待っていた実達も、その衣を脱ぐ準備をはじめます。

梅の花のあと

お日様に向かって、思いきり背伸び。

芽

3月下旬 芽吹きの季節

梅の幼果

梅の木の枝々が、ほんのり若葉色に染まります。

梅の樹

葉の芽も、ムクムクと目を覚まし・・・

小さな芽

梅の樹を、若葉で包み込みます。その様子は、まるで魔法のようです。

梅の子供達

ガクとオシベを脱ごうとしている幼実。ほら、頑張れ!もう一息だ!!

梅の幼果

産毛が、生まれたばかりの初々しさを感じさせます。

梅の子供達

実1号「おいおい、押すなよ」  実2号「そっちこそ、あっちへ行けよ」
実3号「ま~まぁ、仲良くやろうぜ」 そんな会話が、聞こえてきそう。

梅の幼果

この時期、可愛い姿が、あちらこちらで見られます。

梅の幼果
梅の子育て日記新緑の季節

4月上旬。ムクムクと伸び出した若葉・・・。すっかり新緑に包まれた梅の木々。

梅の実

新梢(しんしょう)も、力強く伸びはじめました。

梅の芽

新梢(しんしょう)とは、今年新たに伸び出した枝のことです。
バラの枝に、似ているでしょう。「梅」は「バラ科」の植物なんですよ!

梅の葉

「ボキッ!!痛!」これから伸びようと思ったのに、 折れちゃったよ(T_T)風のバカヤロー
生まれたばかりの新梢は、木質がまだ弱く、風に耐えきれず折れてしまうことがあるのです。

ボキッ

梅の実も、こんなに大きくなりました。

梅の実

そろそろ、赤ちゃん時代も卒業かな?

梅の実

肥料を撒きながら、「元気に大きくなれよ!」とエールを贈ります。

肥料やり

4月中旬。梅畑は一面「緑の世界」。

梅の葉

ほら、だいぶ梅の実らしくなったでしょう。

梅の実

表面には、細かい産毛が、びっしりと生えています。

梅の実

梅の実は、まだ「種」ほどの大きさですが、
畑に一歩足を踏み入れると、青梅特有の「いい香り」が漂ってきます。

梅の実

4月下旬。葉っぱの先まで、満ちあふれる生気。

梅の葉

乗用草刈樹からの眺め。梅に負けず、草も育ち盛り。毎日の草刈りは、欠かせません。

草刈

生まれたての実を覚えてますか?トンガリ型でしたよね。あれから1ヶ月余り・・・

梅の実

ほら、丸々と梅の実らしくなってきたでしょ。

梅の実

梅の子育て日記自然の掟

5月上旬。梅の木の足元に、たくさんの幼実が落ちています。
「えぇ~!!強風で実が落ちたの?」・・・どうぞ、ご心配なく。
子沢山の(実が生りすぎている)樹は、バランスをとるために、自分で実を落とすのです。
この現象は「生理落下」と呼ばれます。 詳しくは、こちらをどうぞ・・・

生理落下

樹を見ると、既に黄色くなっている実があります。 かわいそうですが、この実も落ちてしまいます

生理落下

樹は子育てに専念できる様になり、落ちた実も土に還り栄養になります。
収穫まであともう少しなのに「もったいないな~」と思ってしまいますが、
無くてはならない生理現象なのです。

生理落下

まだ幼い(小さな)樹は、木の成長を優先するため、手作業で梅の実を落としてやります。

摘果

一年一年、年輪を重ねる毎に、しっかりと実を支える幹。

梅の樹

その木陰は、ひんやりとして良い気持ち。農作業の合間、束の間のオアシス。

梅の葉

「二酸化炭素を吸ってー、酸素を吐いてー」 「お日様の光がほしい、雨もほしい」
葉っぱ達は、一年中で最も光合成の盛んな時期を迎えました。

梅の葉

これからたくさんの実を、養わないといけないものね。ガンバレーp(^^)P

梅の葉

5月中旬。お母さん(樹)の葉陰で、スクスク育つ子供(実)たち。

梅の実

照りつける強い陽射しや、時折吹く激しい風から、お母さんがやさしく守ります。

梅の実

この頃になると、実も大きくなってるので「重たくないかい?」と梅の木に声をかけたくなります。

梅の実

やがて訪れる「雨の季節」を、心待ちにしながら・・・

梅の実
梅の子育て日記紅に染まる瞬間

5月下旬。梅畑は見渡す限り「緑の世界」。

梅の実

青々と繁った樹の懐(ふところ)には、鈴なりの子供達の姿。

梅の実

樹の下から見上げると、その様子がよく分かります。

梅の実

「ねーえ、ちょっとは焼けた?」
「まだまだ、これからよ。 そういう後ろのあなたはどうなの?」
「ほんのちょっとだけね・・・そういえば、明日からまた雨だって(T_T)」
南高梅は、お日様の光を浴びると、紅く染まります。
葉っぱの日傘を持たない梅だけが「紅南高梅」になれるのです。

梅の実

ほら、少しずつ・・・すこしずつ・・・ほんのりと色付いてゆく梅の実たち。

梅の実

「あれ?何か探し物でも??」 「あっ、あった~!!」
お日様の祝福を受けて・・・南高梅がほんのり紅色に染まりはじめました。

梅畑で

天気さえ良ければ、これから日を追うごとに「紅色」も鮮やかさを増していきます。
お日様色の梅酒を仕込むのも、もうすぐです。

南高梅
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