和歌山県南部の太平洋を見渡せる小高い丘の上に月向農園はあります。
月向農園の梅畑
およそ2.7ヘクタールの梅畑には、約700本の梅の樹たちが暮らしています。
梅畑の中に一歩、足を踏み入れると・・・そこは一面「緑の世界」!草ものびのび育っています。
「いや~、草刈りが面倒くさくって」なんて、別にさぼってるわけじゃないんですよ。
草も育てているのです。草の中は、虫たちのパラダイス!
畑の中の生態系をたもつ事が、害虫や病気から、梅の木を守ることにも繋がるのです。
農園の梅畑は、小高い丘の上にあります。
そのため梅畑の水はけが良く、乾燥気味なので、病気も少ないのです。
森に囲まれ、他園と離れているため、健全な生態系を保っています。
畑に暮らす虫たちのバランスがとれていると、不思議なことに害虫も減ってくるのです。
だから、農薬も少なくてすみます。
梅畑の四季
【1月】寒さにじっと耐え、急ぐでもなく、ゆったりと蕾を育んでいる梅の樹たち。
【2月】いよいよ開花。真っ白な花が、あたりを「春」で満たしてゆきます。
【4月】梅の新緑が、朝夕の光に照らされ黄金に輝きます。
【5月】どんどん大きくなる梅の実たちの世話に大忙し。
【6月】梅干用の梅は、青いネットを張って完熟した実を収穫します。
【8月】収穫も終わり平穏な梅畑。来春の開花に向けて、梅の樹たちはもう準備を始めています。
【11月】黄葉した梅の樹たち。もうじき葉を落とし休眠に入ります「おやすみなさい」
【12月】今年最後の梅畑で「ぱっちん、ぱっちん」と剪定の日々
【そして土に還る】農園の畑では、切り落とされた枝が あちこちに集められています。
この枝の山を畑の片隅に置いて一年間乾燥させると、簡単に小さく砕けます。
この砕けた枝を、梅の幼木の周りに敷き詰め「土に還す」というわけです。
梅畑でアダムスキー型をキャッチ。もちろん梅の実なので飛んでいるわけではありません。
搾汁された梅の実や種は、すべて畑に還ります。
急斜面!昔ながらの梅畑
う~ん?写真では伝わりにくいかな「傾斜度30度の梅畑」
農園周辺には、山の急傾面を開墾したこんな梅畑がたくさんあります。
月向農園の梅畑も、大部分は園地改良で整備し平坦になりましたが
残り2割ほどは、今でもこのような急斜面畑です。
車に乗って作業道を行くと、まるでジェットコースターに乗っているようです。
当然、農作業も大変。園主曰く「スポーツだと思ってやってる」
作業効率が悪いだろうって? ハイ。想像してみてください。 もし皆さんの仕事場の床が、傾いてたら・・・
ここは、農園で一番 急斜面の畑。
分度器を当ててみてください。40~45度あります。
ここでの作業は、足をしっかり踏ん張らないと、
ズルズルっと下に滑ってしまいます。
・・・と分かっていても、草刈りしながらズルズル滑る園主。